ツクツクボウシ

8月はうんざりするような猛暑続きだったが、9月に入るとそれが一変、1週間ほど前線が停滞し梅雨寒のような日が続いた。

その長雨も上がって9月も半ばを過ぎると、まだ爽やかな秋とまでは言えないまでも、青空を眺めながらホッと一息つける季節がやって来た。

いつの間にかジョギング回数も週1回から3回に増えていた。

小金井公園を走っていると、賑やかだった蝉しぐれも今はなく、ツクツクボウシの鳴き声だけが聴こえる。

「ホーシンツクツク、ホーシンツクツク」ツクツクボウシの鳴き声には、夏から秋への季節の移ろいを感じる。どこかミンミンゼミやアブラゼミたちから取り残された寂しさが漂う。それでも主役は自分だとばかりに束の間の時節を謳歌する。

あの猛暑の中のジョギングに比べて何倍も体が軽い。毎日欠かさないストレッチが功を奏したのだろう。腰も8~9割方回復した。勿論、若い頃のような訳には行かないが、今はジョギングの楽しみを満喫しながら走ることが出来る。もうあと5年、こうして何とか走り続けたい。ツクツクボウシの鳴き声を聴きながら改めてそんな思いを強くした。