青梅マラソンラストラン

4年ぶりに青梅マラソンを走ってきた。新型コロナの影響で2021年、2022年は大会が中止となり、昨年はエントリーしようとしたら既に満杯状態で出場出来なかった。

年齢的にも腰の状態からしても、何とか走れるうちにもう一度青梅マラソンを走りたい、そんな願望をようやく叶えることが出来た。

振り返れば青梅マラソンを最初に走ったのは、もう18年も昔のことだ。

記録を辿ると、自分の意識はそれほど走力が低下している感じはしなかったが、70歳を境に急激にタイムが悪化した。体力云々より腰の状態の悪化が、楽しく走る余裕を奪い、これから先もずっと青梅マラソンを走ろうという意欲を削いでしまった。

でも何としても青梅マラソンをこのまま終わらせたくはなかった。「これがラストラン」という万感の思いを抱きながらもう一度走りたかった。

昨夜来の雨も上がって薄日の射す絶好のコンディションだった。まるで春のように暖かく爽やかな朝だった。

老若男女が分け隔てなく、誰もがハッピーな顔つきでスタートした。沿道に溢れる青梅の人々もいつものように笑顔に溢れていた。

想定内ではあったが、6kmと7kmにある登り坂はさすがにきつかった。だが、くじけそうになる気持ちを沿道にいた小学生の女の子たちがハイタッチで応援してくれた。

ラスト2km、もう見ることも出来ないであろう景色をしっかりと目に焼き付けながら、最後の気力を振り絞って走った。

ゴールした時に感じる充実感は、この18年間のものと何一つ変わらなかった。見上げると、いつの間にか青空が広がっていた。